FXスプレッドの仕組みや取引への影響を解説|FX会社選びのポイントも紹介!

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FXスプレッドの仕組みや取引への影響を解説|FX会社選びのポイントも紹介!

FXでのスプレッドの仕組みがわからず、取引時のコストに悩む方は多くいます。この記事では、スプレッドの基本的な概念や種類、FX取引への影響などを解説します。記事を読めば、スプレッドの仕組みがわかり、FX取引での不要なコストカットが可能です。FXのスプレッドは、通貨の売値と買値の差額を指します。
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FXのスプレッドとは通貨の売値と買値の差額

FXのスプレッドは、通貨の売値(Bid)と買値(Ask)の差額で、トレーダーが必ず負担するコストです。FXのスプレッドについて、以下の点を解説します。

  • スプレッドの単位
  • スプレッドの計算方法

スプレッドの単位

スプレッドの単位は「ピップス(pips)」です。円が絡む通貨ペアでは0.01円を1ピップス、米ドルが絡む通貨ペアでは0.0001ドルを1ピップスと表します。ピップスは、通貨ペアの価格変動を示す最小単位です。

最近では、0.1ピップス(ドル円なら0.001円)単位でスプレッドを表示するFX会社も増えています。スプレッドの幅は、通貨ペアによって異なります。ユーロドルやドル円などのメジャーな通貨ペアは「タイト」と呼ばれる狭いスプレッドが特徴です。

新興国通貨などのマイナーな通貨ペアは、広いスプレッドで「ワイド」と呼ばれます。

スプレッドの計算方法

スプレッドは、通貨の買値から売値を引いて計算します。ドル円の買値が150.50円で売値が150.53円の場合、スプレッドは3ピップスです。円が絡む通貨ペアは銭単位、ドルが絡む通貨ペアはピップス単位で表示されます。スプレッドコストの計算式は「スプレッド幅×取引数量(ロット数)」です。
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スプレッド幅が2.0銭(0.02円)で1ロット(10万通貨)の場合、2.0銭×10万=2,000円のコストがかかります。パーセンテージでスプレッドを表したい場合は「スプレッド÷レート×100」で計算できます。スプレッドは取引の実質的なコストになるため、利益計算時に必ず考慮しましょう。

往復取引(エントリーと決済)では、片道分のスプレッドコストのみが発生します。取引量が多くなるとスプレッドコストの影響も大きくなるため、慎重な判断が必要です。

FXのスプレッドの種類

FXのスプレッドには固定と変動の2種類があります。それぞれの特徴を理解し、トレードスタイルに合わせた選択が必要です。固定スプレッドと変動スプレッドについて、詳しく解説します。

固定スプレッド

固定スプレッドの場合、相場環境に関わらず一定の幅にスプレッドが設定されるため、事前に正確な取引コストを把握できます。相場が急変動する場合でもスプレッド幅が変わらないため、トレーダーは計画的な取引が可能です。短期売買との相性が良く、安定した取引環境を利用できます。

固定スプレッドは、主に国内のFX業者で採用されており、取引量が多いトレーダーや初心者におすすめの方式です。変動スプレッドと比較すると、固定スプレッドの幅は広めに設定されています。例外的に相場が急変した場合はスプレッドがより拡大するため、注意が必要です。
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変動スプレッド

変動スプレッドは、相場環境や市場の流動性に応じて幅が変化する方式です。スプレッドの幅がリアルタイムで変動し、安定時は狭く、流動性低下時や経済指標発表時には大幅に広がります。市場が急変動する場合は、一時的に数十pips以上にまでスプレッドが拡大するため、注意が必要です。
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スキャルピングや短期売買をする場合は、スプレッド拡大リスクを慎重に考慮しましょう。通常時の変動スプレッドの幅は、固定スプレッドより狭く設定されているため、一般的な市場環境では取引コストを抑えられます。変動スプレッドを採用するFX会社の多くは「ECN方式」や「NDD方式」で取引を提供しています。
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変動スプレッド方式を提供する会社は、マーケットメイキング方式の業者よりも透明性が高い点が特徴です。海外FX業者の多くが変動スプレッド方式を採用しており、国内でも徐々に増加しています。

スプレッドがFX取引に与える影響

スプレッドは、FX取引時のコストとして利益を直接左右します。スプレッドがFX取引に与える影響について、以下の点を解説します。

  • スプレッドが利益に与える影響
  • スプレッドが広がるときの注意点

スプレッドが利益に与える影響

スプレッドは、FXの取引時に必ず発生するコストで、長期的な利益に大きな差を生みます。FX取引では、トレード開始時点でスプレッド分がマイナスとなるため、利益を出すためにはスプレッド以上の値動きが必要です。

デイトレードやスキャルピングなどの短期売買は取引頻度が高い分、スプレッドが積み重なり、利益への影響が大きくなります。スプレッドが広い通貨ペアでは、利益を出すためにより大きな値動きが必要です。大量のロットで取引する場合は、わずか0.1ピップスのスプレッド差でも利益に大きな差が出ます。

利益計算をする際は、必ず往復のスプレッドコストを考慮してください。同じ取引戦略でより高い利益率を狙う場合は、スプレッドが狭いFX会社を選択すると効果的です。

スプレッドが広がるときの注意点

スプレッドが大きく拡大すると取引コストが増大し、予想以上の損失につながります。週明けや週末、年末年始などの休日前後はスプレッドが広がりやすいため、注意が必要です。スプレッドが拡大すると、エントリーコストが増加するだけでなく、ロスカットのリスクも生じます。

狭いレンジ相場でスキャルピング戦略を取る場合は、スプレッド拡大の影響を強く受けるため、注意が必要です。スプレッド拡大時には約定力が低下し、チャート分析の精度も落ちます。スプレッドの状況を常に確認し、異常に拡大している場合は取引を控えてください。

スプレッドの状況を正確に把握すると、不要なコスト増加や予期せぬ損失を回避できます。

FXのスプレッドが変動するタイミング

FXのスプレッドが変動するタイミングは、以下のとおりです。

  • 流動性が低い時間帯
  • 重要な経済指標の発表時
  • 市場が急変したタイミング

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流動性が低い時間帯

流動性が低い時間帯は取引量が少なく、FX会社がリスク回避のためにスプレッドを拡大します。流動性が低い時間帯は、以下のとおりです。

  • アジアセッション終了後〜ヨーロッパセッション開始前
  • ニューヨークセッション終了後〜アジアセッション開始前
  • 週末の金曜日終了間際
  • 週明けの月曜日開始直後
  • 夏時間と冬時間の切り替わり時期
  • 各国の祝日や年末年始

市場が切り替わる時間帯は参加者が減り、価格が大きく動きます。取引量が少ないと注文が約定しにくく、スプレッドも広がりやすいため注意が必要です。マイナー通貨ペアや新興国通貨は、主要通貨ペアと比べて流動性が低く、通常時でもスプレッドが広めに設定されています。

取引の際は、流動性が低い時間帯を避けるかスプレッドの広がりを考慮した取引戦略を立てると効果的です。
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重要な経済指標の発表時

重要な経済指標の発表時には、トレーダーが新しい情報に基づいて価格を再評価するため、スプレッドが一時的に広がります。市場に影響を与える重要指標の例は、以下のとおりです。

  • 米国の雇用統計
  • 中央銀行の金利
  • 主要国のGDP
  • 消費者物価指数
  • 製造業・非製造業PMI

重要指標が発表される前後の数分間は、スプレッドが通常の2〜5倍に広がり、市場の動きが読みにくくなります。中央銀行総裁の重要講演や議事録公開時、大規模な選挙結果発表時なども注意が必要です。予想外のスプレッドコストを避けるため、重要な経済指標発表のスケジュールは事前に確認しましょう。

市場が急変したタイミング

以下の状況下では市場が急変し、スプレッドが大きく広がります。

  • 主要企業の破綻
  • 大規模な金融スキャンダルの発覚
  • 予想外の中央銀行政策変更
  • 地政学的リスクの発生
  • 自然災害や大規模事故の発生
  • 主要国の政治的混乱
  • 株式市場の急激な下落
  • 金融危機やパニック売りの発生
  • 原油価格の急激な変動

複数の市場要因が同時に作用する場合は、予測不能な値動きが発生し、スプレッドの拡大が長期化します。
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FX会社でスプレッドが異なる理由

スプレッドは、FX会社によって異なります。各FX会社のスプレッドが異なる理由について、手数料の違いやリクイディティ・プロバイダーによる影響を解説します。

手数料の違い

FX会社によってスプレッドが異なる主な理由は、手数料体系の違いです。FX会社には「取引手数料+狭いスプレッド」の会社と「取引手数料なし+広いスプレッド」の会社が存在します。取引手数料無料の会社の方が有利に見えますが、スプレッドに手数料を上乗せしている点に注意が必要です。

ECN/STP方式や法人口座・個人口座によっても手数料は異なります。高頻度でトレードをする場合は手数料の違いが利益に大きく影響するため、取引量に応じて手数料が変わるFX会社がおすすめです。
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リクイディティ・プロバイダーによる影響

リクイディティ・プロバイダー(LP)の影響は、以下の点に表れます。

  • 流動性供給能力
  • ティア(階層)の違い
  • プライムブローカー接続

FX会社とLPの取引量や関係性によって、各社が得られる価格条件には差が生じます。複数の大手銀行や金融機関、特定の通貨ペアに強いLPとの提携関係にあるFX会社は、狭いスプレッドの提供が可能です。各FX会社の価格エンジンの処理速度もスプレッドに影響します。

技術的なインフラが整っていると、LPから受け取った価格をスムーズに反映できます。より有利な取引条件を得るためには、優良なLPとの強固な関係をもつFX会社を選択しましょう。

スプレッドを考慮したFX会社の選び方

FX会社はスプレッドの狭さだけでなく、総合的な視点で選択する必要があります。FX会社を選ぶ際のポイントは、以下のとおりです。

  • 約定力
  • スリッページ
  • 取引可能な通貨ペアの数

約定力

約定力は、トレーダーが出した注文をどれだけ速く正確に実行できるかを示す指標です。約定力が高いFX会社では、注文した価格と実際に約定する価格の差が小さく、予想通りの価格で取引できます。実際のトレード場面では、約定力の違いが以下の形で現れます

  • 相場急変時のスリッページ
  • 注文拒否(リクォート)の頻度
  • 取引執行の速度

高頻度での取引やスキャルピングをするトレーダーにとって、約定力は利益を左右する重要な要素です。FX会社の約定力を判断する際は、デモ口座でのテスト取引が有効です。実際に注文し、どれだけ希望の価格に近い値で約定できるかを確かめましょう。他のユーザーのレビューも参考にしてください。

スプレッドが狭くても約定力が低いFX会社だと実質的なコストが高くなるため、スプレッドと約定力のバランスが重要です。

スリッページ

スリッページは、FX取引で注文時に表示された価格と実際に約定した価格の差です。買い注文は予想より高い価格、売り注文は予想より低い価格で約定すると、トレーダーにとって不利な結果が生じます。スリッページは、市場流動性の低下や急激な価格変動により発生します。

ストップ注文やロスカット時にはスリッページの影響が大きくなるため、注意が必要です。スリッページの影響を抑えるためには「許容スリッページ」の活用がおすすめです。「許容スリッページ」では、どの程度の価格差まで許容するかを事前に決め、設定した範囲を超えると注文が不成立になります。

高頻度で取引をする場合は、わずかな価格差でも利益に大きく影響するため、スリッページを重視してFX会社を選択しましょう。

取引可能な通貨ペアの数

FX会社で取引できる通貨ペアの数は、会社によって10~100種類以上まで大きく異なります。通貨ペアの選択肢が多いと投資の選択肢が広がり、相場状況や取引スタイルに合った選択が可能です。米ドル/円やユーロ/米ドルなどのメジャー通貨ペアは、どのFX会社でも取り扱っています。

ポンド/円や豪ドル/円なども多くの会社で提供されていますが、トルコリラなどの新興国通貨を取り扱う会社は限られます。FX会社を選ぶ際は、自分が取引したい通貨ペアの取り扱い状況を確認しましょう。

まとめ

FXのスプレッドは通貨の売値と買値の差額で、トレーダーにとって重要な取引コストです。スプレッドには固定と変動の2種類があり、トレードスタイルに合わせた選択が必要です。スプレッドの拡大により取引コストが増大すると、予想以上の損失につながります。

スプレッドは、市場流動性の低い時間帯や重要な経済指標発表時、市場の急変時に拡大するため、注意が必要です。スプレッドの状況を正確に把握すると、不要なコスト増加や予期せぬ損失を回避できます。スプレッドの仕組みを理解し、FX取引の利益最大化を目指しましょう。