FX口座開設の全手順｜流れと必要書類を初心者向けにわかりやすく解説

FX投資は、少額から始められる人気の資産運用方法です。しかし、FX口座の開設に必要な手続きがわからず、不安を感じる人も少なくありません。この記事では、FX口座の開設に必要な書類や申し込みの流れ、よくある失敗と対策、選び方を解説します。

記事を読めば初心者でも安心してFX口座を開設し、最短で取引を始める方法がわかります。FX口座の開設は必要な書類をそろえ、手順を理解すれば、スムーズに手続きを進めることが可能です。正しい準備と知識を身に付け、自信を持ってFX投資の第一歩を踏み出しましょう。

FX口座開設に必要な書類

FX口座を開設する際には、以下の書類を提出する必要があります。

• 本人確認書類
• マイナンバー関連書類

本人確認書類

FX口座を開設するには、証券取引法や犯罪収益移転防止法にもとづいて本人確認書類の提出が必要です。FX口座の開設時に提出する書類は、有効期限内であることを確認してください。本人確認書類として認められる書類は運転免許証やパスポート、マイナンバーカードが一般的です。

健康保険証をFX口座の開設時の本人確認書類として利用する場合は、公共料金領収書などの補完書類が必要となります。補完書類は住民票の写しや印鑑登録証明書も有効です。書類の住所と現住所が一致していないとFX口座開設の審査に通らないため、最新情報が記載された本人確認書類を提出しましょう。

マイナンバー関連書類

FX口座の開設時にマイナンバーを提出する際には、以下のいずれかの書類が必要です。

• マイナンバーカード
• マイナンバー通知カード＋顔写真付き本人確認書類
• マイナンバー記載の住民票＋顔写真付き本人確認書類
• マイナンバー記載の住民票の写し
• マイナンバー記載の住民票記載事項証明書

マイナンバーカードの場合、表面と裏面のコピーが必要です。マイナンバー通知カードの場合は、運転免許証などの本人確認書類と一緒に提出しなければなりません。

FX口座開設の流れ

FX口座を開設するための手続きは、以下の4つのステップに分かれています。

1. 申込フォームの入力
2. 必要書類の準備と提出
3. 審査
4. FX口座開設完了

申込フォームの入力

FX口座開設の申込フォームでは以下の情報を入力します。

• 氏名・住所・生年月日
• 連絡先(電話番号・メールアドレス)
• 職業・年収
• 投資経験・知識レベル

基本情報を入力したら、取引環境の希望として取引プラットフォームとレバレッジ設定の選択も求められます。取引する通貨ペアと口座種類を決定し、利用規約と投資リスクの同意を確認します。本人確認書類とマイナンバーの提出方法を選び、内容を確認して送信すれば申込みは完了です。
» FX取引におけるレバレッジの活用方法と注意点を徹底解説

必要書類の準備と提出

FX口座開設の際の本人確認書類として運転免許証かパスポート、マイナンバーカードのいずれかを準備します。提出書類は四隅が確認できるよう、鮮明に撮影するかスキャンしてください。オンラインでFX口座開設の必要書類を提出するときは、FX会社のマイページからアップロードを行います。

本人確認書類を提出した後は控えを保管し、メールやマイページで受付状況を確認しましょう。書類の不備はFX口座開設の審査が遅れる原因となるため、事前に十分確認してください。

審査

FX口座開設の申し込みにかかる審査は通常1〜3営業日で完了します。FX口座開設の審査で厳密に確認される点は、以下のとおりです。

• 申込フォームと提出書類の整合性
• 年齢・職業・投資経験
• 反社会的勢力との関連

FX口座開設時に提出した書類に不備がある場合、再提出や追加書類が必要です。FX会社によっては、勤務先への在籍確認が行われる場合もあります。FX口座開設の審査基準はFX会社ごとに異なります。複数回の審査落ちは信用情報に影響するため、FX口座開設の申込前に、必要書類を正確に準備しましょう。

FX口座開設完了

FX口座開設の審査に通過すると、完了の通知がメールや郵便で届きます。FX会社からFX口座開設完了の通知が届くまでの期間は、通常2〜3営業日です。FX口座開設完了の通知には、ログインID・パスワードや取引プラットフォームへのアクセス方法などが記載されています。

取引時間や各種設定方法はFX口座開設完了の通知に記載されているので、確認しましょう。多くのFX会社ではデモ口座が提供されており、初心者は実際の取引を始める前にデモ口座で操作に慣れておくと安心です。

FX口座開設完了から取引開始までの流れ

FX口座開設後の流れは、以下のとおりです。

1. ログインIDとパスワードの受取
2. 初回入金
3. 取引開始

ログインIDとパスワードの受取

FX口座開設が完了すると、メールや郵送でログインIDと初期パスワードが届きます。FX口座への初回ログイン時にはセキュリティ確保のため、初期パスワードの変更が求められます。安全なパスワードに設定し、他人には教えないよう注意してください。

一部のFX会社では、トレード用とマイページ用で異なるIDとパスワードが設定されている場合があります。パスワードが複数設定されているかは、FX口座開設完了の通知に記載されている案内を確認しましょう。ログイン設定はセキュリティ強化のため、二段階認証の設定もおすすめです。

初回入金

FX口座開設が完了したら、取引を始めるために初回入金を行います。FX口座への最低入金額は1,000〜50,000円程度と、FX会社によって異なります。初心者は少額で始められるFX会社を選びましょう。

FX口座への一般的な入金方法は、以下のとおりです。

• 銀行振込
• クイック入金
• クレジットカード決済

銀行振込は翌営業日に反映されることが多いですが、クイック入金なら即時反映されるため、すぐに取引を始めたい場合に便利です。FX口座への初回入金は、必ず本人名義の口座から行いましょう。第三者名義の口座からの入金はマネーロンダリング防止のため認められていません。

取引開始

FX口座開設と初回入金が完了すれば、取引を開始できます。FXの取引プラットフォームにログイン後、通貨ペアを選びましょう。FX初心者には、値動きが安定して情報も豊富な米ドル/円やユーロ/円がおすすめです。FXの取引サイズは小さなロットから始めれば、リスクを抑えながら経験を積めます。

初めてのFX取引の前にデモ取引で練習し、基本的な操作や損切りラインの設定を確認しておくと安心です。

FX口座開設でよくある失敗と対策

FX口座開設でよくある失敗は以下のとおりです。

• 審査落ち
• 書類の不備

審査落ち

過去に債務不履行や自己破産、ローンの返済遅延があるとFX口座開設の審査に通りにくくなります。無職や収入が不安定な場合は、FX取引の資金確保が難しいと判断されます。本人確認書類やマイナンバー関連書類の不備は、FX口座開設の審査に落ちる原因です。

FX会社ごとに審査基準が異なるため、別の会社で再挑戦する方法もあります。初心者向けの会社はFX口座開設の審査が比較的通りやすいため、選択肢に入れましょう。
» 投資目的に合わせて選ぶ！おすすめのFX口座の選び方と活用法

書類の不備

FX口座開設の書類に不備があると審査がやり直しになり、開設が数日から1週間以上遅れる場合があります。

FX口座開設でよくある書類の不備は以下のとおりです。

• 本人確認書類の有効期限切れ
• 画像の不鮮明や一部の欠損
• 住所の不一致
• 氏名の表記違い
• 顔写真が不鮮明

スマホで本人確認書類を撮影する場合は、書類全体が鮮明に映るように撮影してください。書類の撮影時は影や指が映らないよう注意し、カラーで裏面も忘れずに撮りましょう。

FX会社の選び方

FX会社を選ぶ際には取引コストを抑え、安心して取引できる環境を整えるため、以下の作業を行ってください。

• 手数料やスプレッドを比較する
• サポート体制を確認する

手数料やスプレッドを比較する

買値と売値の差である「スプレッド」は、実質的な取引コストです。FX会社を選ぶときは、手数料やスプレッドを事前に比較しておくと安心です。米ドル/円やユーロ/円などの主要通貨ペアのスプレッドは、会社ごとに異なります。スプレッドが狭い会社を選べば、取引コストを抑えられます。
» FXのスプレッドとは？種類や注意点を徹底解説！

FX会社を選ぶ際は、以下の点に注目しましょう。

• 取引手数料
• 最小取引単位
• 入出金手数料
• スワップポイント
• ロスカット水準(※)
• 追加証拠金の有無

ロスカット水準が低いと、相場の小さな変動でポジションが強制決済されるリスクがあります。スプレッドの狭さを活かすには、注文が希望した価格で確実に成立する「約定力」も確認しておくと安心です。値動きの激しい相場では、約定力の差が利益に大きく影響します。
» ロスカットの仕組みや回避方法を紹介

※ ロスカット水準とは、損失が一定額を超えたときにポジションを自動決済する仕組み。

サポート体制を確認する

初心者はFX取引中に疑問やトラブルが起きやすいため、迅速なサポートが受けられるFX会社で口座を開設しましょう。サポート体制が整っているFX会社では、24時間対応や複数の問い合わせ手段が可能です。市場の急変やシステム障害時に迅速な対応ができるFX会社を選べば、不測の損失を防ぎやすくなります。

FX会社のサポートの質を確かめるには、デモ口座を開設して実際に問い合わせを行うことが効果的です。オンラインFAQや知識ベースが整っているFX会社なら、FX取引の基本的な疑問もすぐに解決できます。専門的な相談ができるサポートがあると、FX取引スキルの向上に有効です。

初心者向けのFX会社の特徴

FX取引を始める初心者にとって、自分に合った会社選びが成功への第一歩です。初心者は、以下のような口座を提供するFX会社を選ぶことがおすすめです。

• 少額取引が可能な口座
• スプレッドが狭い口座

少額取引が可能な口座

FX取引初心者には、リスクを抑えて取引経験を積める少額取引対応の口座が適しています。1,000通貨単位から取引できるマイクロロット対応のFX会社を選べば、初期投資を大幅に抑えられます。少額取引が可能なFX会社は、以下の5つが代表的です。

• DMM FX：1,000通貨単位から取引可能
• SBI FXトレード：1通貨単位から取引可能
• GMOクリック証券：スマホアプリで1,000通貨単位に対応
• マネーパートナーズ：1,000通貨単位での低コスト取引
• 外貨ex byGMO(旧YJFX!)：1,000通貨単位で取引可能

FX口座で少額取引が可能なら小さな資金で始められるため、FXで損失が出ても影響を抑えられます。初心者が安心して取引を学べる環境としても少額取引ができるFX口座は最適です。

スプレッドが狭い口座

スプレッドが狭いFX口座は、取引コストが低くなり利益を出しやすくなります。主要通貨ペアである米ドル/円のスプレッドが0.2〜0.5銭程度であれば「狭い」と判断することが可能です。GMOクリック証券やDMM FX、SBI FXトレードなどは、スプレッドの狭さで高い評価を得ています。

FX口座のスプレッドの安定性と約定力の両方を確認すれば、より有利なFX取引が可能になります。

※1 市場の状況でスプレッドが変動する方式。
※2 市場の変動に関係なく、スプレッドが常に一定の方式。

FX口座開設に関するよくある質問

FX口座開設に関してよくある質問を事前に確認しておけば手続きの不安を解消し、スムーズな口座開設が可能です。FX口座開設に関するよくある質問は、以下のとおりです。

• 口座開設にかかる時間は？
• 海外在住でも口座開設は可能？

口座開設にかかる時間は？

FX口座の開設には、2〜3営業日程度かかることが一般的です。審査の速さは申込方法や書類提出の方法によって異なります。オンライン申込で、FX口座開設の必要書類をアップロードすると即日審査が始まる場合もあります。FX口座開設から取引開始までは最短で2営業日、通常は3〜5営業日が目安です。

スムーズなFX口座開設のためには必要書類を正確に準備し、オンラインで提出することが効果的です。書類に不備があると再提出が求められ、FX口座開設完了までの時間が延びる原因になります。

海外在住でも口座開設は可能？

海外在住でも、日本国籍があればFX口座の開設は可能です。海外在住者は、通常の本人確認書類に加えて、以下の追加書類が必要です。

• 日本のパスポート
• 現地の住所確認書類
• マイナンバー記載の住民票の写し

ただし、居住国によってはFX口座の開設が制限される場合もあります。日本の携帯電話番号がない場合、SMS認証が必要な会社では、FX口座の開設手続きができないことがあります。オンライン完結でのFX口座開設に対応するFX会社もあるため、確認しましょう。

まとめ

FX口座を開設するには、必要書類の準備と申し込み手続きの流れを把握することが重要です。FX口座開設の審査が完了すればログイン情報が届き、初回入金後に取引が開始できます。ただし、審査落ちや書類の不備があるとFX口座開設の手続きが遅れるため、事前準備をしっかり行いましょう。

FX会社を選ぶ際は、手数料やスプレッド、サポート体制を確認してください。初心者は、少額取引ができ、スプレッドが狭いFX口座の開設がおすすめです。審査が順調に進めば、数日で取引を始められます。FX口座を開設して、資産運用の可能性を広げましょう。